テストの価値

 某国製のロボット掃除機をAmazonで買いましたが2ヶ月で動かなくなりました。最初はとても良い感じで掃除してくれていたんですが、何か喋ってすぐ止まるようになり、自分で治せそうにない、でも保証とかよくわからないし、買った当初はいい買い物したというという満足感がありましたが、今となっては、どこに連絡して、どこに持っていけば治してくれるの??
 Amazonでは購入後1ヶ月間の初期不良しか対応していないようで、一応、メーカーのサービス窓口メアドに故障の旨を少し英語、詳細は日本語で送ってみましたが、今の所、何のレスもありません。。。(追伸  3日後返信が来て、その後少しやり取りした後、部品を無償で送ってもらえる事になりました)
 これが少なくとも半年後だったら、値段を考えるとある程度は納得出来ていたかも知れませんが、たった2ヶ月でこうなると安いからと言って納得出来ませんよね。

 最近、ポルシェ博士の本を読んでたんですが、所謂ワーゲンビートルの元になったポルシェ博士が設計したクルマは、ナチスの親衛隊200人が試作車30台を昼夜問わずで約8ヶ月間走行テストをしたそうです。
 ベストな製品に至るまで必要なテストのコストをナチスが負ってくれていた訳で、それによりクルマのプラットフォームとしての信頼性を極限まで追求出来たのでしょう。戦後になってビートルが生産されるようになり、ポルシェ博士が夢みた大衆の為のクルマを設計するという面では大成功となった経緯になるのですが、元々はナチスからの大衆車を設計して欲しいという依頼から始まったものです。しかし、戦前・戦中に生産されたクルマは、殆どが軍用車であるキューベル・ワーゲンで、しかも、大衆車を手に入れようと宣伝し、購入を予約した国民から集めた貯金までもがナチスにいいように使われていたのです。
 
 単純に製品の値段だけみても、テストにどれだけコストをかけたのかは解りません。ただ、高価な製品でも、スペックだけみても解らないテストの価値も含まれていると感じた場合、それがメーカーに対する信頼なんだと思います。特に摩耗するような部品があるものは、安いから、スペックがよいからと安易にポチっとするのは避けようと思う今日この頃です。

カテゴリー: 徒然草   作成者: bokusui パーマリンク

bokusui について

ソフトウェアハウスでのPG・SEから始まり、10年近く勤めた金融系企業の社内SEを数年前にやめ、フリーランス時代を経たのち法人成りしました。システム開発の全工程をこじんまりとやり続けています。