特別展「顔真卿」を見てきた

 何年前からか、仕事でエクセルとかワードとかにドキュメントを書く時や簡単なツールの画面には、フォントをMeiryoUIにする事にしています。デフォルトだと大抵はゴシックとか、明朝になっていますが、あまり他の人に選択されないフォントを選択するだけで、多少なりとも目に付きやすいし、対して面白くも無い仕事の資料だとしても何らかのアクセントになるかと。

 今、上野の国立博物館で開催している特別展「顔真卿 王羲之を超えた名筆」を見てきました。開門前から並んでチケット購入後もさらに並び、計30分くらいしてやっと入館。内容的にも季節的にも、中国から来ている人がかなり多いようです。

 展示は、王羲之から今回の主役である顔真卿と同時代の書家、空海といった日本の三筆等から比較的新しい時代まで、かなりありますが混んでいてゆっくり見るという感じでは無かったです。特に今回の目玉である「祭姪文稿」は30分並んで10秒も見れません。。。書物自体は5メートルくらいでしょうか、顔真卿の書はそのほんの一箇所だけで、それ以外は後世の人の感想とかが書かれている箇所になっています。今でいうところのSNS的な感じです。

 展示の説明には、顔真卿の字は明朝体のベースになったと書いてますが、拓本の展示が多かったので、誰が書いたものでも違いがよく解りません。展示後半の比較的新しい時代の書に対する説明にも個性を重んじた顔真卿の影響があるとか、言われてみればそうかも知れないが、、の空耳アワーな気しかしないのは筆者が書に対して教養が無いからなのでしょうけど、個性的である事が影響を受けていると言わせる程の凄い存在感なのでしょう。ちょっと、こじつけ感がしないでもないですが。。

 良いとされるモノはみんな真似をするので、同じようなモノがどんどん増えていき、今の時代となっては違いがよくわからない、良いけど目立たないモノも沢山あります。今回の展示を見て、少しでも良いものにしたいとの意識からフォントを変えるようにしてたんだよな、と思い出しました。

 昔の資料が出てきて、一瞬でオレが書いたのじゃん、とか、他の人にも誰が書いたかという事が一目で解ってもらえたり、このフォントで書かれたドキュメントは解りやすい、よく書かれているねとか感じてもらえると嬉しいですね。

カテゴリー: 徒然草   作成者: bokusui パーマリンク

bokusui について

ソフトウェアハウスでのPG・SEから始まり、10年近く勤めた金融系企業の社内SEを数年前にやめ、フリーランス時代を経たのち法人成りしました。システム開発の全工程をこじんまりとやり続けています。